《大鳥居/春の垂れ桜が見事です》
◆社殿には見るべきものがない。
神苑はさすがに広く疎水を使った遣り水ときれいに管理された花菖蒲や睡蓮と河骨(コウホネ)が彩りを添える池が三つもある。
枝垂れ桜の棚を通ってしばらく行くと茶室澄心亭がありそのまた先の最初の池にはスッポンがいて餌をもらいに泳いで来るから愛嬌がある。
二つ目の池には橋の橋脚となった石材を配した臥龍橋があり中島と結んでいる。
それを過ぎて最後の鶴島亀島が浮かぶ大池には尚美館(ショウビカン通称=貴賓館)泰平閣(タイヘイカク通称=橋殿)橋が望めこの辺が神苑の真骨頂。
よく手入れされた松の木が随所にあり遠景としては針葉樹ならではの柔らかい緑の陰影が好ましくその中に茶色の檜皮屋根が浮き立つよう。
小川治兵衛の作庭と聞くが神社の庭としては希有であろう。
最後に織部燈篭と三条五条大橋の石の橋柱がある。
★明治28年平安遷都1100年を記念して造営される。
桓武天皇を祀り昭和15年に孝明天皇も合祀する。
平安京の内裏を復元するが日清戦争の為費用が不足し2/3の規模で造営、3万m2の庭は明治時代を代表する小川治兵衛の作です。
ふんだんに琵琶湖疎水の水を使った池泉回遊式の雄大な庭園。
●桓武天皇、孝明天皇を祀る。